フォンテーヌブローでのピョートル大帝(鯉の池)

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建物内部を見学し終わり、外に出る。
入り口と建物の配置から考えると、いわゆる「裏庭」になってしまうが、もちろんヴェルサイユ宮殿などと同様、そんなちゃちい所でない。
本当に立派な庭園である。
建物と同時に、庭園にかけた手間も計り知れないものがある。
写真は「鯉の池」とその中のパヴィオンである。
この写真ではただの池の中に小さく、ぽつんとあずまやが浮かんでいるようにしか見えない。
ホロホロ庭園内を歩いている時に「いい景色だ」と思って撮ったのだろうが、どうもさえない。
見学ガイドの写真を見ると、フォンテーヌブローの建物と共に写された「鯉の池」とあずまやの写真がある。
さすがにいい構図を使っている。
残念ながら、そちらの方がよっぽどきれいである。

この池の名前は、アンリ4世の時代にここに鯉を持ってきたことに由来している。
そして16世紀から、この池は祝祭の舞台になり、水上槍試合や花火大会が行われたとのこと。
あずまや(パヴィオン)はルイ14世時代に建造された。
そしてナポレオンの時代に修復されたという。
1717年にはロシアのピョートル大帝もここを訪問している。
このあずまやでは夜食が用意されていたらしいのだが、「大帝らはそれまでに既にたらふく食べかつ飲んでいた」という記録がある。
当時の貴族はそんなものだったんだろうが、大帝のエピソードとして、改めてわざわざ記録に残しているのが面白い。
本当に当時の人も驚くほど、豪放磊落に痛飲し、暴食したんだろうな、と勝手に想像してしまう。