ポンタヴェンの黄色いキリスト

モンサンミッシェルを遠くに眺めるホテルをチェックアウトする。
ホテルから、バスに乗るため、歩いてモンサンミッシェルに向かう。
島まで戻らなくても、そのバスがホテルの前を通る時、手をあげれば乗せてくれるのでは、との意見もあったが、世の中そんなに甘いものではない、もし乗れなかったらタクシー代がかかる、とのことで却下された。
ぼく個人としては、のんびり歩いていく方が、巡礼者みたいでいいと思っていた。
途中で写真を撮りつつ、一直線の道を歩いていく。だんだん巨大な要塞が近づいていく。
到着し、バスに乗る。ここからまたレンヌの駅に戻る。
TGVの時間まで少しあったので、レンヌの美術館に入る。印象派の絵では、カイユボットのカヌー漕ぎの絵があった。モデルの丸い背中が彼独特である。
美術館を出、駅前でひるごはんのサンドイッチを買っていたりすると時間ぎりぎりになってしまう。慌てているとサンドイッチを落としそうになった。
無事にTGVに乗り込む。更にブルターニュを西に向かう。
カンペルレという駅で降りる。ここからポン・タヴェンに向かう。駅前からバスが出ているはずだが、残念ながら本数が少なく、かなり待たねばならない。仕方なくタクシーに乗る。
ポンタヴェンに着く。町中は後で見ることにし、とりあえずタクシーでトレマロ礼拝堂に向かう。ゴーギャンの「黄色いキリスト」があるところだ。森の中の道を通る。
小さい礼拝堂に入り、キリストを見る。その周りはのんびりしたブルターニュの田舎が広がっている。森の合間から黒い屋根の家々が見える。
森の中の道を歩き、町中に向かう。途中小川沿いのカフェで休む。
美術館で、ポンタヴェン派の絵画を見る。ゴーギャンの絵はほとんどない。彼の伝記などを読むと、傲慢不遜なところがあり、性格はあまりよくなかったようだ。あるゴッホ好きの方が書いた南仏の旅行記には「彼の陰鬱な絵に性格が反映されている」とまで書いていた。坊主憎けりゃ袈裟まで・・という感じだ。
個人的には、少なくともポンタヴェン時代の風景画は好きである、とゴーギャンファンの皆様のためにフォローしておこう。
バスの時間が来たのでポンタヴェンとおさらばする。前もって案内所で時間を確認しておいた。
最後の目的地、カンペールへと向かう。