ケルトの残存カンペール

ポンタヴェンからバスに乗りカンペールに向かう。
途中、海のそばに要塞がある街があった。コンカルノーだろうか。立ち寄りたかったがバスも時間もないのでそのまま通り過ぎる。
カンペールに着く。予約していたホテルにチェックインする。一休みの後、夕食の時間になったので、フルール・ド・セルというビストロに行く。中に入り食事をするが、同行者の内、女性はそこのギャルソンがかわいーと感激していた。
翌日出発の時間まで街をうろつく。ここはゴシック様式のサン・コランタン大聖堂が有名である。大きさに目を見張る。二本の尖塔が鋭く天に突き出ている。シャルトルとは違い二本の形は同じである。
近くの小山に上り、そこからも大聖堂や街並みを鑑賞する。
小山を降りた後、川沿いや旧市街を散策する。
大西洋にほど近いところだけあってブリュターニュ色がかなり強い。言葉ではブルトン語を積極的に使用している。たとえばオフィス・ド・ツーリズムも左側にフランス語、右側にブルトン語で同じ大きさで書いてある。また街のあちこちにある名所の解説用パネルでもフランスとブルトンの2言語である。英語の方が外国からの観光客には便利だと思うが、自分のルーツやふるさとを大事にする気持ちといえるだろう。
ブルトン語ケルト語系の言葉である。大学でケルト系のゼミにいたせいもあり、興味もあったので、ブルトン語と仏・英語の単語を対比した挿絵入りの解説書を買う。またブルターニュのフランス語の歴史書も買う、といえばかっこいいが、実のところ子供向けのマンガ入りの本であって、たいしたことない。
そうこうしている内TGVの時間が来たので駅に向かう。パリまでの直行便である。
ブルターニュの地の果て、フィニステール県のカンペールからパリに戻る。