オペラ初体験(オペラ・バスティーユ)

同僚からオペラのチケットがあるので買わないかと言われた。
オペラは全くの門外漢なのだが、「これも人生経験だ」と思い行くことにする。
場所はかのオペラバスティーユである。
題名は“La Dame de pique”。日本語題だと「スペードの女王」になるらしい。
インターネットであらすじを調べて予習する。ふむふむ、なるほど。
18世紀末のぺテルブルグが舞台らしい。

舞台は夜の7時半からである。
チケット代が高かった分、いい席だったが、自分にとってはあまり意味が無い。
猫に小判」「豚に真珠」という言葉が頭の中を駆け巡る。
ステージ開演。
太った男が、粗末なベッドの上や周りでのた打ち回る。
先般亡くなられた、プロレスラーの橋本真也選手を思い出す。
どうやら、彼は主人公のヘルマンで、伯爵令嬢リーザに恋したが、すでに彼女には婚約者がいたことを知り、その絶望の気持ちを表しているらしい。
それにしてもベッドや服装が粗末だ。
昔の貴族の、豪華絢爛な舞台を期待していたのだが、少し違うようだ。
病院内部のような舞台にしているらしい。他の場面では、背景で多くの病人たちが怪しい動きをしていたりしていた。
オペラを見慣れた人のために、現代風な解釈でアレンジしているのだろうか。オペラの常識が全くわからないので勝手にそう推測する。
第一幕では、伯爵夫人がジャーンといった感じで現れて終わった。

舞台の上部では、電光掲示板でフランス語訳が現れる。それをちらちら見ながらなんとか理解しようとしたが、首が少し痛くなった。
第二幕では、いよいよ賭博場でのクライマックスシーンである。
カードを引くたびに、ジャジャジャーンという感じで盛り上がる。
結局、主人公は、カードに負けてしまい自殺してしまった。

舞台が終わり、出演者が出てきて挨拶をする。
リーザ役の、若い女性のところでひときわ大きい拍手がおこっていた。