ユニテ・ダビタシオンの悪影響

ル・コルビジェにより、1946~52年にマルセイユの郊外に建設されたユニテ・ダビタシオン
 
住宅計画として
幼稚園や商店街などの共用施設を備えた巨大な集合住宅として、当時流行の社会主義思想を具体的な建造物の形とした
建築デザイン
打ち放しコンクリートによる荒々しい表現と、バルコニーとその日よけによる荒々しいファサードによって伝統的な美意識に真っ向から挑戦した。
そして通りと30度近く斜めに配置したことにより、街路との縁を切ってしまった。
それは通りに沿って建物を建てていき、街並みを作り上げていくという伝統に対する反逆であった。
 
第二次大戦後、世界各地でこのような集合住宅が建てられていったが、ヨーロッパでは人気がなく、すでに取り壊されたものもあるという。
しかし日本では、いまだにモダニズム建築や都市計画が幅を利かせており、不恰好な集合住宅を許しているだけでなく、奨励さえしている。
そして集合住宅は空き家を抱え、スラム化の元凶にさえなってしまっている。
 
(ヨーロッパの町と村、P13より)
 
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(画像はウィキからのベルリンのユニテ・ダビタシオンです)