シスレーの描いたモレの教会

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この写真は、モレ・スール・ロワンのノートルダム教会です。
シスレーはこの教会を14点描いたそうです。
天候や季節は変えても、角度は全て同じです。
 
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現地で買ったパンフレットには、そのうち二点が載っていました。
この作品から真っ先に連想されるのは、モネのルーアンの大聖堂の連作です。
実際にシスレーがモネのその絵を見たかどうかははっきりしないそうですが、その作品のことは確かに知っていたそうです。
何らかの影響を受けたのは間違いないようです。
 
モネの作品は正面からのド迫力がありますが、こちらのシスレーの絵は斜めからということもあって、構図自体モネと比べると、落ち着きを感じます。
シスレーとしては、教会の壁に浮かぶ、さまざまな色合いを描き続けることにより、変化の中に浮かぶ凛とした教会の姿を極めようとした、のかもしれません。
 
あとこの絵を描いた場所ですが、参考にした図書(シスレー リチャード・ショーン著 島田紀夫・松島潔 訳 西村書店)ではグレー通りの角にある一階の窓(もしくは正面のドア)と書いてありましたが、上記のパンフレットにはピュイ・ド・フォール通りの三段の小さな階段の上、と書いてありました。
どうでもいい話なのですが、説が二つあるのが、妙に気になってしまいます。