マルセーユ 朝の魚市 夜の地下鉄

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ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院からからの風景で、松の木と海が入ると、セザンヌの「エスタック」の風景画を思い出す。確かマルセイユの近くだったと思う。
思いのこもった寺院を離れる。坂道をどんどん降りていき、また旧港のそばまで戻る。
港の周りでは、写真のようにささやかな魚市が行われていた。
古いフランス語講座の本に、この魚市のすすけた写真があったっけな、と思い出す。

ホテルに戻り、朝ごはんを食べ、みんなで会場に向かうため地下鉄に乗る。
この日は、地下鉄の入り口に、サルコジ内相言うところの「ごろつき」がたむろしていた。まだ若く、中学生か高校生くらいだ。
中には、棒を持っているものもいた。みんなで固まり、そばをそそくさと通り過ぎる。

結局この日は、予測したとおり、片付けや、さらに予期しないことも入ったため、帰りは遅くなった。
会場から、最終の一本前くらいの地下鉄に乗る。本来ならタクシーを使うべきなのだろうが、人数も多かったため、地下鉄で大丈夫だろうということになった。駅からの距離も近い。
駅には人の気配はない。また切符を入れなければ開かないはずの自動改札が、なぜかそのまま開きっぱなしになっていた。
電車が到着する。幸い中には危ない奴はいない。
目的の駅に着く。がらんとした内部だが、朝とは違う状態に気づく。
階段そばのガラスが見事に割られていたのだ。破片が散らばっている。
たまたまこの日だけだったのだろうか。しかし、朝の連中を思い出すと、いつものことであっても不思議ではなさそうだ。修理代だけでもたいへんだろうなと、つまらいないことを考えてしまった。
またさらに、もっとひどい事を想像してしまう。
ホテルに戻る。もう外に行く元気はない。幸いホテルのレストランは開いており、みんなで簡単な夜食を取った。