ピエ・ノワール列伝
人物で知るフランス領北アフリカ引揚者たちの歴史
大嶋えり子 著
合同会社パブリブ 発行
2018年3月10日 初版第1刷発行
この本はピエ・ノワール(pied-noir)と呼ばれる、主にアルジェリアで生まれたフランス人を紹介しています。またチュニジアとモロッコ生まれのヨーロッパ人も加えています。
俳優、実業家、デザイナー、歌手、政治家、軍人などさまざまな人々が登場していますが、自分のレベルでは知らない人も多いです。内容的にもかなり高度です。
とりあえず存じ上げているというか、聞いたことがある人たちを書き上げて見ると
(アルジェリア生まれ)
ジャック・アタリ
パトリック・ブリュエル
アルベール・カミュ
マルセル・セルダン(エディット・ピアフの恋人だったボクサー)
ジャック・デリダ
イヴ・サン=ローラン
ズズー
(モロッコ生まれ)
ドミニク・ドヴィルパン
エリザベート・ギグー
ジャン=リュック・メランション
ジャン・レノ
(チュニジア生まれ)
ベルトラン・ドラノエ
フィリップ・セガン
ピエ・ノワールという言葉の起源
1830年にアルジェリアに上陸したフランス軍の靴が黒かったことが起源?(諸説あり)p14
ベルナール=アンリ・レヴィ
シャツの胸元が常に開いている出しゃばり哲学者p149
(この紹介文が面白い)
ハルキ(harki)
アルジェリアの独立を目指した蜂起に対し、フランス軍は1955年から先住民族だけで構成した部隊の兵士p158
ピエ・ヴェール
独立したアルジェリアに留まったフランス人p206
パリのサン=ニコラ=デュ=シャルドネ教会
伝統派カトリックの教会
一部のピエ・ノワールと深く関係
フランスの一部の極右活動家との親和性が高いp214-215
フィリップ・セガン
自分のパリ滞在時、パリ市長選に出馬していた。この人の右派は分裂し、左派のドラノエさんがある意味漁夫の利を得て市長に当選した。