オーセールの名監督

パリから車でブルゴーニュ方面に行く。
今回はグループでの旅行で、何台もの車に分乗する。
高速道路で、まずオーセールという街を目指す。
フランスの高速道路は、日本のように高架のところは少ない。なだらかな曲線を描く平原の間を、スピードをあげて進んでいく。
サービスエリアもあるが、ごみごみとはしておらず、どちらかといえば、「道の駅」的な感じだった。
オーセールに着く。ヨンヌ川のほとりに車を止める。川の向こうにサンテティエンヌ大聖堂の威容が見える。
この街は人口4万人ほどの小さな街である。しかしサッカーのフランス一部リーグのチームでその名は知られている。監督がギー・ルー氏といい、名監督で、なおかつそのじゃがいものようなユニークな外見にもより、人気者である。
彼の出ていたCMを思い出す。彼が若いサッカー選手を鍛え上げ、そのかいあってチームは優勝する。祝勝パーティでその若い選手はきれいな女性を見初め、彼女とベッドインまでこぎつける。さあ、とばかりにかけぶとんをあけると、そこにはルー監督が寝ており、まだまだとばかりに指をちらちらさせる。結局その選手はヴァンドーム広場でトレーニング、という内容だった。粋でユニークなCMだった。
川沿いのカフェでみんなが来るのを待つ。集合後、観光パンフレットを片手に歩き始める。街の地図の名所に番号を打ち、案内の参考にしているのはよくあるが、この街は歩道にルートおよび番号を書き込んでおり、便宜をはかっている。このような工夫をしてくれているところは珍しいのではなかろうか。我々はそれを目安にぞろぞろと歩いていく。
街の中心街に入る。ここの時計搭がユニークである。木組みの家など、古い街並みを保存していることもあり、雰囲気がよい。
街をのんびり巡っていると、時間がなくなってきた。サンテティエンヌ大聖堂の中も見物らしいが、残念ながら見学する事ができなかった。まあ仕方がない。
それぞれの車に戻る。途中ヨンヌ川にかかる橋の上で、サンテティエンヌ大聖堂をバックに写真の撮りあいをした。