囚われたジャンヌダルク(コンピエーニュへ)

2月のよく晴れた朝、パリ北駅からコンピエーニュに向けて発つ。
この街は、パリの北北東にあり、電車で4~50分といった所である。

がらんとしたコンピエーニュ駅に降り立つ。
街中に行く前に、ガイドブックに載っていたレンタサイクルを探した。
もし時間と元気があれば、後でピエルフォンという街に行こうと思ったのだ。ここは要塞のようなシャトーで有名らしい。ただしこの駅からだと、13キロほどあるらしいので、体力は必要である。
結局、レンタサイクルはなかった。シーズンオフのせいかもしれない。
あと、バスで、ピエルフォン行きを少しだけ探してみるが、見つからなかった。
諦めて、素直にコンピエーニュの市街地を目指す。
駅からすぐ、オワーズ川を渡る。この川を下っていくと、ゴッホで有名なオーヴェル・シュル・オワーズのそばを流れ、ピサロで有名なポントワーズをかすめ、セーヌ河に合流する。

市街地に入り、市庁舎前に出る。この建物、鐘楼を備えた、ゴシック様式のきれいで味のある風情である。搭の中には、1303年制作の、フランスでもっとも古い鐘があるらしい。

この市庁舎に対峙して、ジャンヌダルクの像があった。
左手に長い槍を持ち、すっくと立っている。
この街も、ジャンヌダルクにゆかりのある街なのだ。
ジャンヌダルクの像というと、馬に乗っているという印象が強い。
パリのいくつかや、ルーアン、オルレアンやシノンなどもそうだった。
武勇伝が残っているところはその傾向があるのかもしれない。
ここコンピエーニュでは、あわれ囚われの身になってしまう。
微妙に彼女に対するイメージが異なってくるのだろうか。
ここでの戦いを振り返ってみると・・・。