フランスのクレッソン元首相の思い出

クレッソン首相とミッテラン大統領

 

(毎日新聞の記事から抜粋です)
マクロン大統領は新首相にエリザベット・ボルヌ労働・雇用・社会復帰相(61)を任命したと発表した。フランスで女性の首相は、社会党ミッテラン大統領(当時)が1991年にクレッソン氏を任命して以来、31年ぶり2人目。
首相任命を受けてボルヌ氏は、クレッソン元首相に敬意を表しながら、「夢に向かって突き進む少女たちに、この任命をささげる」と述べた。

かつて首相時には、問題発言で日本でも有名(悪名?)になったクレッソン(クレソン)さん。
二十年ほど前、彼女にお会いしたことがあります。
フランスでのある国際会議。
フランス人同僚と参加してみると日本人は自分も含めて二人だけ。もうお一方は大学教授のお方で、親しくお声をかけて頂きました。
そのお方に紹介頂いたクレッソンさん。何しろ日本人にとっては有名人ですからね。
残念ながら自分の乏しいフランス語力ではたいした話も出来ず、挨拶と名刺交換くらいでした。
その時、自分のような怪しい日本人にも関わらず、朗らかな笑顔で応対して頂きました。悪い印象は全く残らなかったです。

今、改めてその名刺を確認してみると、
左上にEdith CRESSONという名前だけ。そういえばシャンソンのエディト・ピアフと同じ名前なんですね。
左下にはパリの住所、そして右下には電話番号とファックス番号だけのシンプルな名刺で、肩書きとかは特にありませんでした。
wikiによると、その頃は不正により、公職を辞任していたようです。
そういえばその時一緒にいたフランス人同僚はクレッソンさんにあまり近づこうとはしませんでした。元首相とのせっかくの機会なのに、と思ったのですが、やはりそのような経歴が影響していたのかもしれません。
それでもフランスで女性初の首相、という肩書きは三十年以上女性首相が出なかったという面からも、貴重な存在と言えそうです。
もうかなりのお歳ですが、最近フランスメディアのインタビューにも答えておられました。過去のご経験が新しい首相に生かされるのか気になるところです。