流れに浮かぶシュノンソー城

翌日、予定通りまずシュノンソー城に行く。
トゥール駅で、まずシュノンソーとシノンへの往復切符を買っておく。シュノンソーなどは、無人駅らしいので、買っておかないとまずい。券売機が壊れていたりする事がある。
電車に乗る。何となく旧式のぼろっちい電車を想像してたのだが、意外と新型だった。先頭車両は流線型に近い形をしている。また、床も比較的低く、座席もゆったりしてのりやすい。少し嬉しくなった。
ロワールの自然の中を、電車は走る。途中女性の乗務員が検札に来る。
25分くらいでシュノンソーに着く。駅はぶどう畑に囲まれている。無人駅で建物すらない。電子表示と、簡易な席、そして機能しているかどうか怪しい券売機があるくらいだ。
駅から並木道を通り、城に向かう。
入り口から、小さなマルクの搭に行く。中は売店になっていた。
そして城本体に入る。いろいろな部屋があり、タペストリーや絵画などで装飾されている。
また広いギャラリーがあり、この時にはそこにFASSIANOSという画家の絵が展示されていた。幅が広く、切れ長の目が特徴的な人物像を描いている。小さい時によく見た思い出がある。
ここではもともと舞踏会が開かれていたようだが、世界大戦中は城主が自費で軍用病院に改造したそうだ。
城から二つの庭園、マルクの搭、シェール川を見る。時期的に花はあまり咲いていなかったが、きちんと整備されており美しい。
城を出て二つの庭園を端から端まで歩き回る。それにしても川の上に城を作っているとはユニークだ。
色々な所から城を見てみたが、カトリーヌ・ド・メディチの庭園から見た城が一番美しいと思う。後で某旅行会社のカレンダーでもそこからの構図が使われていた。
じっくり見学した後、早めに駅に戻る。駅の周りのぶどう畑が黄金色になっておりたいへん美しい。
感動して見ていると、ほかの客がなにやら騒いでいる。
駅の電子表示をみると、30分ほど電車が遅れるらしい。
おやおや。計画が狂ってしまう。
無事にシノン城に行けるだろうか?