5月のベルギーにゃんこたち

よく晴れた爽やかな5月の午前、ブリュッセル郊外にて。
二匹のベルギーにゃんこ、のんきなデブ猫スマイリーとその可愛い妹猫ハッピー。
緑の草原を走り回って遊んでいました。
ところが突然雲行きが怪しくなり、雨が降り出します。
慌てて木陰に飛び込み、雨宿りする二匹のにゃんこ。
スマイリーは「ふにゃ、お腹がへったのにゃ」とつぶやき、ごろんと横になります。
そしてたちまちグーグーいびきをかいて、寝てしまいました。
それを見ていたハッピー「スマイリー兄ちゃんのカラダ、便利なメカニズムなのにゃ」と呆れてつぶやきます。
鉛色の空を見上げるハッピー。そのうち可愛い女の子らしからぬ大あくびをします。
「ふにゃー、ハッピーも眠くなってきたのにゃ」
と言ってスヤスヤ寝ているスマイリーを見つめます。
デブっちょい体を、モフモフした手入れの行き届いた毛皮が覆っています。
あたかも高級ソファーのようなスマイリー。
ハッピーはスマイリーのお腹の辺りにゴソゴソもぐりこんで、お昼寝をするのでした…。

雨雲が去り、再び5月の太陽の光が降り注ぎます。
雨露が乱反射して、たちまち眩しくなってきました。
まず目を覚ましたのはスマイリー。ふにゃんと跳ね起きます。
「ふにゃーご飯の時間なのにゃー」とお家に向かって、ハッピーをほっといて走っていきます。
跳ね起こされたハッピー
「待ってぇスマイリー兄ちゃーん」と、雨上がりの光輝く5月の草花の間を、駆けぬけていくのでした…。