中央ヨーロッパの可能性

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中央ヨーロッパの可能性 揺れ動くその歴史と社会
編者 大津留厚
昭和堂
2006年2月15日 初版第1刷発行

EUの拡大に伴い、ヨーロッパ自体の重心も東に傾いているように感じる今日この頃。
いわゆる中央ヨーロッパに対する重みもますます増しているような気がする。
この本では「中央ヨーロッパ」の定義を、「東欧」という「ロシア」と「ドイツ」の中間に広がる地域プラス「広い意味でのドイツ」、ということにしている。
内容は中央ヨーロッパの歴史地図に始まり、バルト海地方の宗派的ネットワークやロシア化、ゲルマン化の論文や、ユダヤ人の問題などの論文が羅列されている。
やはり中央ヨーロッパを語る故で、その内部の個々の民族だけでなく、ロシアとドイツという大国の影響、そして一番の犠牲者ユダヤ人のことを重く考慮に入れる必要がありそうだ。

(写真は上がエストニアのタリンの国会議事堂とその前にそびえたつロシア正教寺院。下はプラハの旧新シナゴーグです。)