サン・テュートロープの丘から見たオランジュの古代劇場とculturespacesについて

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サン・テュートロープの丘から見たオランジュの古代劇場

 

この画像はサン・テュートロープの丘から覗き見たオランジュの古代劇場です。
客席は日陰に覆われていますが、舞台背後の壁はわりとよく見えます。
この古代劇場の歴史などをHPで調べていると、culturespacesという単語がよく出てきました。
これは歴史的建造物や美術館、アートセンター、更にはデジタルアートセンターなどの管理運営、イベントに携わる民間の会社の名称です。
フランス国内を中心に14ほどの施設に関わっており、オランジュの古代劇場もその一つとして、2002年より市当局から同社に委託されています。
オランジュは人口3万人ほどの小さな街ですので、こうした専門ノウハウを持つ会社に委託できるのは有難いように思われます。
その一方、古代劇場のHPの年表(同社が作成か?)では、ユネスコ世界文化遺産に選ばれたことよりも、culturespacesが委託を始めたことの方が大きく載っていたのには、多少の違和感を感じました。
フランスにはユネスコの本部があるため、身近過ぎて世界文化遺産の価値が日本に比べて低いのだと思われますが、当局の裏方の事情をそれより大きく書くのは不自然に感じます。
民間企業なので、名を売る必要が公的機関よりも強くなってしまった故、かもしれませんが。
とにかく、フランスにおける歴史的建造物や文化施設における「公共」と「民間」の関わり方の、興味深い一例といえるでしょう。