オランジュの古代ローマ劇場の背後壁中央に位置する初代ローマ皇帝アウグストゥス(前63~後14)の像です。
高さ3.5mの大理石の立像です。
この人はもともとオクタヴィアヌスと呼ばれていました。
17(18?)歳の時、かのカエサルに後継者に指名されました。
カエサル暗殺後、彼の右腕であったアントニウスと共闘し、カエサルを暗殺した勢力を一掃しました。
その後、そのアントニウスと権力闘争となります。最終的に紀元前31年、アクティウムの海戦でアントニウスの軍に勝利し、カエサルと同じ絶対権力者となります。
前27年に元老院がオクタヴィアヌスに「アウグストゥス」の尊称を贈り、彼が亡くなる後14年まで、実質的にアウグストゥスによる帝政となります。
この古代ローマ劇場は、アウグストゥスの治世に建造されたようです。
アウグストゥス自体、大変イケメンな方だったそうですので、劇場の真正面に鎮座する彼の像は、さぞ「映えて」いたのでしょうね。
(塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック、を参考にしました)