代議制民主主義
街鳥聡史 著
中公新書 2347
2015年11月25日 発行
自由主義・・・多様な考え方や利害的関心を持つ人々の代表者(エリート)が相互に競争し、過剰な権力行使を抑制しあうことを重視する、政治的な考え方。それによって、特定の政治勢力の威光にのみ沿った政策決定がなされず、人々の自由が守られる
民主主義・・・有権者の意思(民意)が政策決定に反映されることをまずもって追求しようとする。
代議制民主主義は、自由主義的要素と民主主義的要素の組み合わせで成り立っている
議会が政策決定に対して実質的に関与できず、官僚の過度で広範な裁量がまかり通っている。あるいは議員を含めて既得権擁護のために一致団結している、という負の議会イメージが流布されている。
そのためには、民意に忠実なのではなく、むしろ民意とは離れて政策決定を行うことも時には求められる。
代議制民主主義が持つ、民主主義的要素の不徹底さがむしろプラスの価値に転じたといえよう。
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