巴里ノート

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巴里ノート 
「今」のパリをみつめつづけて
村上香住子 著
文藝春秋
2008年2月15日 第1刷発行

1985年から2005年までの、パリ生活について綴った本。
春夏秋冬に分け、それぞれの季節に出会った人たち、出来事などを書いている。
ファッション関係の特派員として、パリにおられたそうなので、有名人とのエピソードも豊富である。
アメリ」のオドレイ・トトゥに「原宿で歩いていても誰も自分だとは気づかれなかった。本当に私は日本で有名人なのか」などと愚痴られたエピソード。
まあ、「アメリ」のポスターのような感じだったら、少しはわかったんでしょうけど、普段の様子だったら、確かに普通の外国人で、まさかアメリがこんな所に・・・、なんてなってしまうでしょうね。
このような華やかな交遊録だけでなく、自分にとっても思い出深い、農業見本市や、フランスの出生率増加の背景と、その日本での報道のギャップなど、地味な話題にもしっかり触れておられた。
著者の方は、パリにおられた時でも、年末は京都にいたというのが渋い。まねしてみたい気もする。

(写真はこの本の1枚目の写真です。石畳に、日本より更に斜めの光が反射しています。)