シエナのバスターミナルにたどり着く
止まっているバスの表示を見回るが
まだフィレンツェ行きのバスは停車していなかった
待ち時間を利用して
公園とスタジアムの間を歩いていくと
大きな要塞の外壁に貼りついた
メディチ家の紋章にぶつかった
シエナにとっては憎きメディチでも
紋章はそのまま残している
そして今、この要塞はエノテカとして
ワインの販売場と化している
できればテイスティングくらい、と思ったけれど
足も痛いしバスも気になる
やむなくバス停に戻ると
フィレンツェ行きのバスが止まっていた
運転手は日本の感覚では珍しい女性
フィレンツェ行きを確認し
ちゃんとカチッとチケットを刻印し
どっこらしょと座り込む
