ゴッホの遺作、オーベルスールロワーズのドービニー通りと判明

f:id:jetmk43:20200801070553j:plain

ゴッホの絵画“Racines”(邦題「木の根と幹」)
【パリ時事】フランスの「バン・ゴッホ研究所」は28日、世界的に有名なオランダ出身の画家ビンセント・バン・ゴッホの遺作とされる「木の根と幹」で描かれた場所を特定したと明らかにした。

 

(この絵の原題はRacinesとなっていました。辞書で調べると(植物の)根、という意味でした) 

 

ゴッホが生涯を閉じたパリ近郊オーベールシュルオワーズにあると判明。研究所は、死の直前のゴッホの行動を理解する助けになると期待する。 発見したのは、同研究所のオランダ人研究員バウター・バンデアベーン氏(46)。自宅で資料整理をしていたところ、古い絵はがきが目に留まった。その写真に写る木がゴッホの作品と酷似しているのに気付き、調査を開始。作品を所蔵するアムステルダムゴッホ美術館の専門家も「ほぼ間違いない」と太鼓判を押した。
 

f:id:jetmk43:20200801070930j:plain

20世紀初頭のオーベルスールロワーズのドービニー通りの絵葉書

 

(これがその絵葉書です。オーベルスールロワーズのドービニー通りと書いてあります。フランスではこういった昔の絵葉書をよく売っていたのを思いだします)

作品は未完で、ゴッホが拳銃自殺を図ったとされる日に描かれた可能性が高いという。日の当たり方から、夕方ごろにかけて描かれたことが新たに判明。バンデアベーン氏は「死の直前のゴッホの行動や、作品に込められたメッセージへの理解が深まるだろう」と強調した。 
 オーベールシュルオワーズのメジエール町長は「人通りが多い道だが、草木に隠れて誰も気付かなかった。素晴らしい発見だ」と歓迎。ゴッホの弟テオのひ孫、ビンセントウィレム・バン・ゴッホ氏は「感無量だ」と語った。

(ゴッホの最晩年はオーベルスールロワーズにいたわけで、この町のどこかということは十分考えられたと思います。ただモチーフがはっきりしていた他の絵と違い、抽象画のような絵なので、場所の特定は難しいのでしょうね。まあとにかくこれで、ゴッホの聖地ともいえるオーベルスールロワーズに名所がまた一つ増えたわけで、町長さんとしては、整備を考えなければならないですね。またオーベルスールロワーズを訪問したくなります) 

ゴッホは1890年7月27日、拳銃で自らを撃ち、同月29日に死亡した。 

(この発表自体は死後130年の日に合わせたものでしょうが、新型コロナ禍の中、何かとご苦労様です)