日本人はどこから来たのか?

イメージ 1

日本人はどこから来たのか?
2016年2月10日 第1刷発行

3万8000年前以降の古本州島に展開した、列島最古の後期旧石器文化対馬ルートからもたらされた。
このとき朝鮮半島から海を越えてやってきたのが、いわば最初の日本列島人である。
この文化にはかなりの独自性があるので、そのルーツを大陸にたどるのは容易ではないが、謎解きの鍵となりそうな要素が2つあげられる。
一つはシベリアなどの北方系文化の指標ともいえる石刃技法で
もう一つはおそらく南方ルート由来の海洋渡航技術だ。

ホモ・サピエンスの世界拡散、大移動史において、後期旧石器時代の日本へは、西アジアで別れてから、アジア南北のルートを別々にたどり、一万年の時を経て到着する。

琉球列島が陸橋だったという説があるが、海の深さ、プランクトン、動物などの点で、その説はありえない。
琉球列島へ渡った最初へ渡った祖先は、海を渡った。
柳田國男は椰子の実から人や文化が海流に乗って移動することを着想したが、人間は椰子の実と違い、舟上で長い漂流に耐えられるような身体構造ではない。そして仲間が大勢いないと人口を維持していくことが出来ない。
人間の意図的な海洋進出を考えなければならない。

著者のグループは、台湾から与那国島への3万年前の航海の実態を探るために、実際に古代舟をつくって実験公開する「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」を行っている。
(最近ニュースで見かけました)