サン・ピエール公園から見た大聖堂②(アミアン、フランス)

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アミアンのサン・ピエール公園内を、大聖堂の威容を愛でながらホロホロ歩いていきます。
緑の公園で皆さんのんびりくつろいでいます。

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この公園内にはちょっとした湖というか池もありました。
この時はそれまでの大雨で少し増水していたようです。
防風林のような並木が、大聖堂の尖塔に負けじとそびえています。
そしてその姿を、やはり尖塔に負けじと、水面上に反映させています。
 

ジャン・コクトー作 堀口大學訳 「耳」Cannes V

このところ、太田和彦さんの居酒屋探訪の番組を、特に居酒屋好きでもないのですが、よく観ています。
太田さんの独特の語り口に、はまってしまったのかもしれません。
先日、貝料理専門の居酒屋に行った時、テーブルの上の貝殻に
耳を当てて、こうおっしゃっていました。
「私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ」
さらっとこういうフレーズが出てくるのが羨ましいですね。さすが資生堂出身(笑)。
改めて調べてみると、ジャン・コクトーのCannes Vという詞を堀口大學が「耳」という題で訳したものでした。
原文は

Mon oreille est un coquillage

Qui aime le bruit de la mer

となっています。シンプルなフレーズです。
まず耳を貝殻にしたコクトーの発想の勝利です。
そしてそれをきっちり七五調にまとめた、堀口大學の勝利でもあります。
原文では、Cannes Vという一見無機質な題名も好きです。カンヌでの6作の連作の五番目だそうです。
南仏のカンヌというエリア自体も魅力的なのですが、堀口大學により、世界のあらゆる海辺、海岸へと普遍性を与えられた、という気もします。
この詩のおかげで、そこいらの海岸でも、もちろん居酒屋でも、貝を拾って耳にあてることがサマになります。
あとついでながら、Cannes Vという題名から、イギリスの王様で、パリのホテル名でもある、George Vを思い出してしまいました。
泊まったことはないのですが、ホテル内の一室での催しに参加したことを思い出しました。

大聖堂近くの妙な店(アミアン、フランス)

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ソンム川沿いを東に歩いていきます。
この角度からだと大聖堂の尖塔がひときわ目立ちます。
写真を撮った時は気付かなかったのですが、後でじっくり見ていると、川沿いに妙な店を発見しました。
黄色い看板をよく見ると、「S○X SHOP」と書かれているではありませんか。
そういうエリアならともかく、大聖堂という宗教的でなおかつ観光の地区にそのような店があるのは場違いに感じます。
この写真は二十年ほど前なので、今はどうなっているのかGoogleマップで確認すると、普通のバーになっていました。
さすがに改善されたようですね。
この辺りからサン・ピエール公園に入っていきます。

アミアンのソンム川沿いから見た大聖堂

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アミアンノートルダム大聖堂を一旦出て、北側のサン・ピエール公園方面に向かいます。
その途中、ソンム川沿いから撮った大聖堂です。
並木が整い、大聖堂の威容を支えているようにも感じます。
川沿いにはレストランが多く並んでおり、画像のようなオープンテラス席もありました。
テントに載っているCASA NOSTRAは店名で、イタリア語で「我らの家」という意味です。
川沿いで大聖堂を愛でながら飲み食いできる、理想的な立地だといえるでしょう。
更にソンム川沿いに歩いていきます。

アミアンのノートルダム大聖堂のステンドグラス

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アミアンノートルダム大聖堂の内部に入ります。
中が暗い分、ステンドグラスが鮮やかです。
中央のステンドグラスはどうやら新約聖書の物語のようです。
キリスト教についての知識も乏しく、画像も粗いため、はっきりとはわかりませんが、向かって左の下からストーリーが進んでいるような気がします。
なんとか目をこらして見てみると
左側の下から七番目は、受胎告知の場面に見えます。
同じく左の上から五番目は、洗礼者ヨハネとキリストでしょうか?
右側の一番下は、弟子の足を洗っているキリストのように見えます。
そして右側の上から四、五番目は磔にされたキリストのように思えます。
頼りない知識でステンドグラスの内容を読み取っていくうちに、現代のように、書物や映像などで物語を追うことができなかった昔、特に中世の時代には、ステンドグラスが物語るストーリーが人々の意識に深く組み込まれていったんだろうな、と感じることが出来ました。
少し、中世人になった気分です。

アミアンの大聖堂正面と観光案内所

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再びアミアンノートルダム大聖堂の前に戻ります。

前回の薄ぼんやりした画像と違って、こちらはファサードがよく見えます。

バラ窓の下あたりに並ぶ人物像は「諸王のギャラリー」と呼ばれています。

皆さん、王冠をかぶり杖を持っています。

これは後期ゴシック聖堂に共通する彫刻装飾で、アミアンのこの大聖堂には22体並んでいます。

この大聖堂のそば、写真の右下には観光案内所らしき小さな看板があります。

現在では写真の左側にあたる場所に移転されているようです。