【6月20日 AFP】（更新、写真追加）イタリアで19日、地方選挙の決選投票が行われ、首都ローマ（Rome）市長選では即日開票の結果、新興政党「五つ星運動（M5S）」のビルジニア・ラッジ（Virginia Raggi）氏（37）が当選を確実にした。ローマ初の女性市長が誕生する。
背景にローマの街並みが描かれていますが、改めてその街並みを見ても、老いた貴婦人という感じですね。
そこを統治することとなったビルジニア・ラッジさん。
フランスの首都パリに続きイタリアの首都でも女性市長が誕生しました。
出口調査によると、ラッジ氏は60％以上の票を獲得。マッテオ・レンツィ（Matteo Renzi）首相率いる中道左派の与党・民主党（PD）から出馬したロベルト・ジャケッティ（Roberto Giachetti）氏を圧倒した。
既存政党への対抗を掲げる「五つ星運動」は、同時に実施された北部トリノ（Turin）市長選でも、やはり女性候補のキアラ・アペンディーノ（Chiara Appendino）氏（31）が、反移民の右派政党「北部同盟（Northern League）」の応援を得て民主党の現職をやぶり当選。レンツィ首相にとっては手痛い敗北となった。
今回の結果、レンツィさんには本当に痛い内容ですね。
華々しく出てきたレンツィさんも、早くも苦境に立たされています。
ラッジ氏は弁護士で、数か月前までは完全に無名の存在。決選投票前の調査で当確とみられていたが、ジャケッティ氏との票差は予想を大きく上回った。選挙戦では、ローマ市民の間に広がる公共交通機関や公共サービスに対する不満の受け皿となった。PDのイニャツィオ・マリーノ（Ignazio Marino）前市長が公費流用疑惑で辞任したことや、市と犯罪組織「首都マフィア（Mafia Capitale）」との癒着が明るみに出たことも、ラッジ氏に追い風となった。
「数ヶ月前には完全に無名の存在だった」ラッジさん。
ビルジニアというお名前に引っかけると、政治的には「処女」と言えそうです。
イタリアの市の選挙システムだと、議会は自動的に多数派になるので、議会対策はまだ日本よりかは難しくないのでしょうが、それでもローマという、海千山千の街の様々な問題に対処するのは大変そうです。
「五つ星運動」はコメディアンのベッペ・グリッロ（Beppe Grillo）氏が7年前に立ち上げた政党で、伊政界における主要野党として勢力を拡大してきた。政治アナリストらは、首都での勝利によって2018年の総選挙でレンツィ首相に挑む基盤を確立したとみている。(c)AFP
五つ星運動も反対を唱えているときは威勢良いですが、こうやって実際に権力を得たときにどう行動するか、注目されます。
