シャルリとは誰か 第3・4章

1990年から2010年のフランス人イデオローグたちは、敗北した共産主義の悪事を告発するのに汲々として、その失ったものを見落としてしまった。
フランス共産党の党運営はスターリン主義的でありながら、その生活習慣についてはリベラルで、その道徳性においては気高かった。アラブ人を侮蔑するような言葉を吐くものは党員として受け入れなかった。

ゾンビ・カトリシズムより北方に所在し、同じように不平等主義的だが、イスラム恐怖症といえる思念の採用においてはより積極的だ

普遍主義を本質とする外国人恐怖症は、その性質からして壊れやすく、不安定で、実際の男たちや女たちの現実の中に急着陸する可能性によって絶え間なく脅かされている。
この壊れやすさの理念型を現代のフランスで例示すると、
FN(国民戦線)の男性活動家がマグレブ出身の若く可愛い女性と一緒に暮らしだし、党員証を破り捨てるという、珍しくもないケースであろう。

1983年以来の社会党の経済運営
フラン高政策、ユーロへの前進、ユーロの防衛
移民の人たちを失業状態へ閉じ込める、このような経済政策こそ、移民の子供たちの同化を妨げる主要なブレーキだ。
なぜならそれは、彼ら・彼女らの多くに対して、人間の尊厳に見合う何らかの未来へと実践的かつメンタルに自分を投企することを禁じてしまうからである。

PS(社会党)は客観的に外国人恐怖症である。不平等主義的な人類学的構造に根ざしているこの党は差異主義であり、すべての移民の子供がネイションの一員になることを本当は望んでいない

FN支持の選挙民は主観的に外国人恐怖症である。平等主義的な人類学的構造から生み出されているこの選挙民は、移民が体現する具体的な差異の存在に我慢ならない