フランス州議会選 第二回投票始まる

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時事通信社及び毎日新聞の記事を引用します。
時事はregionを地域圏、毎日は州と訳しています。
どちらかというと地域圏の方が多いようですが、日本で道州制などの論議があることから、州とも訳されているようです。新聞の見出しなどでは、短い方が使いやすいため好まれる傾向もあるかと思われます。

<仏州議会選>極右政党拡大、テロが影響 パリ政治学院教授

毎日新聞 12月12日(土)22時30分配信    

 【パリ賀有勇】国民戦線(FN)に詳しいパリ政治学院パスカル・ペリノー教授にフランス州議会選の見通しなどを聞いた。

 --第1回の投票結果をどう分析するか。

 FNの全国の得票率をみると、欧州議会選(昨年5月)は25%弱、県議会選第1回投票(今年3月)は25%強だった。今回は28%で、3ポイントの差はテロの影響だ。これまでの25%は、経済の低迷と高い失業率、大政党への失望感を反映したものだろう。FNは国民議会(下院)577議席で2議席、約3万6000市町村で首長11人にとどまり、権力とはみなされておらず、社会、共和両党に失望した有権者の受け皿になっている。

テロの影響を3ポイントと冷静に見ていますね。テロの影響を過大視するのは誤っているようです。
欧州議会選挙以外ではフランスの場合二回投票制なので、どうしても中道派の方が勝ちやすくなっています。

  --支持層は。

 ルペン氏の攻撃的な演説は女性や戦争の記憶のある高齢者には受け入れられにくい。支持層は労働者の若い男性、特に工場労働者だ。これまでFNを敵視していた中流階層にも支持が広がっている。

本来、左派になりそうな人を取り込んでいます。これが第二回投票で、どう影響するか。

  --第2回投票の見通しは。

 第1回投票で大きな力を見せつけたが、社会党共和党を合わせた票に打ち勝つには困難が伴う。ほとんどの州で第1党となることは難しいだろう。

国民戦線側は、第二回投票に進めなかったリストの支持者を取り込めるだけでなく、棄権という捨て身の行動にまで出たので、国民戦線の第二回投票での躍進は難しいですね。ただ、二つくらいの州では第1党になっても不思議ではありません。

  --FNの今後は。

 イスラム過激派によるテロが現実となり、オランド大統領でさえ、過激主義のモスク閉鎖や危険人物の国籍剥奪など、ルペン氏の主張に沿う政策を結果的に取り入れた。もうFNの存在を認めないわけにはいかないだろう。

オランドさんの現在の行動が、ある意味国民戦線的とも言えますからね・・・。