フランス地域圏選挙結果に思う

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国民戦線の躍進が驚きをもって伝えられていますが、約一年半前の欧州議会選挙でも、国民戦線が一位だったからそんなに驚くほどではないように思えます。
それよりサルコジさんの共和党中心の右派連合と僅差で、オランドさんの社会党が3位というのが注目されます。
オランドさんもテロ後あんなに攻撃的に行っていても(今時点ではある意味オランドさんが一番危険にも見えます)、地域圏選挙では結局あまり影響なかったようです。
それでも国民戦線は第2回投票でこの勢いを持続するのはむずかしそう。
10%に達しなかったグループに投票した人が反国民戦線に回るだろうし、国民戦線に投票した人でもより冷静に慎重に考えた結果、反国民戦線に投票する可能性もあります。
第1回では6地域圏でトップと言うことですが、最終的にはその数は減りそうですね。まあそれでもマリーヌ党首の地元とかでは第1党になりそう。
日本の地方自治体とは違い、第1党になれば首長でなおかつボーナス議席がもらえるので、その影響力は日本よりはるかに強力です。
ただ国民戦線もファミリー党なのが気になるところ。お父さんを追放して「脱悪魔化」を図りつつあるも、国民戦線の議員は新人も多く、実際の政治能力では未知数と言うか、危なっかしく思えます。

それにしても、この比例代表で二回投票という制度は興味深いですね。
民意を反映した上での政治的駆け引きが行われるわけですから、理想的な制度にも見えます。
もちろん税金は倍近くかかっているでしょうが(笑)。

(画像はAFPからです)