仏英 綻びるエリート支配(読売新聞より)

仏英 綻びるエリート支配(読売新聞平成27年10月9日 欧州の今 戦後70年より)
フランスでの高級官僚、オランド社会党政権閣僚の不祥事
「国家に巣くう貴族」「国家貴族」
景気低迷や失業増、緊縮財政にあえぐ庶民を顧みず、特権的地位にあぐらをかき、私利私欲に走るエリートに対する蔑称
第二次世界大戦後のフランスで世襲制の貴族のように一つの階層を形作るようになった。
大学より格上の「グランゼコール」が「国家貴族」再生産の場所。その頂点に立つのが高級官僚養成校、国立行政学院

初等・中等教育の子供の評価基準が間違っているのでは?
知識よりも、解答の仕方・書き方・話し方という試験技術が成績評価で重視されている。富裕層は金をかけて子供にそうした技術を教え込むため有利になる。
バカロレアの問題なんかも、そういう感じですね)

イギリスにおいても、国民の1%未満に過ぎないオックスフォードとケンブリッジという名門2大学出身者が幅を利かす

エリートと大衆の間には暗黙の取引がある。エリートは権力と資産を得る。大衆はその代わりに安定と多少の成功をつかむ。
しかしエリートが国家経営に失敗し不平等が甚だしくなれば大衆は反抗するだろう。
エリート批判のポピュリスト(大衆迎合)政党の近年の仏英での台頭は、その予震ともいえる。