マキアヴェッリ語録 塩野七生 著

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新潮社 発行
2003年7月30日 発行

マキアヴェッリの著作からの抜粋をまとめています。
広い意味での政治、つまりもてる力を、いかにすれば公正に、かつまた効率よく活用できるかの「技」
つまり人間が、自らの知恵をしぼってやるに値するに「技(アルテ)」ということ
それゆえ、マキアヴェッリも、政治に生涯を賭ける想いになれたのではないか。

新しい秩序を打ち立てるのは難しい
なぜなら現体制化で甘い汁を吸っていた人を敵に回すだけでなく、新体制になれば得をするであろう人からも、生ぬるい支持しか期待できない

人は、心中に巣くう嫉妬心によって、ほめるよりけなすようを好む
それゆえに、新しいやり方や秩序を主張したり導入したりするのは、危険を伴う「事業」になる
大事業を行う際、まずはじめに人々の嫉妬心をおさえこむことを考えなければならない
この嫉妬心を押さえ込むのには
①それを行わなければ直面せざるをえない困難な事態を、人々に納得させること
②強圧的にしろ他のいかなる方法にしろ、嫉妬心をもつ人々が擁立しそうな人物を滅ぼしてしまうこと
マキアヴェッリが嫉妬心を重視していることに、より現実性を感じます)

軍隊の指揮官でさえ、話す能力に長じたものが、よい指揮官になれる
むやみと厳罰でのぞむよりも、説得したり鼓舞したりする方が、効果は大きいのである。
(ここまで書いてきたことは、今だと、どうしても大阪都構想での争いを思い出してしまいます)

共和国にとって信頼できる市民とは、下位から上位に昇進するものよりも、上位から下位に下がっても不満なく任務を全うする人物である

先人の道を完璧にたどることも、先人の力量に達することも大変に難しい
それで賢明な人は、衆に優れた人物の踏みしめた道をたどろうと努め、そのような人の行動を範とすべきなのである。たとえ力量ではおよばなくても、余韻にくらいはあずかれるからだ。

謙譲の美徳をもってすれば相手の尊大さに勝てると信じるものは、誤りを犯すはめにおちいる