自害するガリア人(アルテンプス宮、ローマ国立博物館)

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この作品は、「(妻を殺して)自害するガリア人」と称される作品です。
この原作は、紀元前220年ごろ、ペルガモン(今のトルコ辺り)で造られました。
国王アッタロス1世が、前241年にガリア戦争の勝利を記念して、ペルガモンに記念碑を建立したそうですが、これはその記念碑群像の中心部分を占めていたと思われます。
櫛目のない伸び放題の髪と口ひげから、彼がガリア戦士であることがわかります。
そして傍らの女性が、彼の妻です。生きて敵の辱めを受けることを潔しとせず、まず妻を刺し、そして自決しようとしています。
悲劇のクライマックスを見ているようです。
 
現在ある作品は、大理石の模作です。
これはカエサルが発注したとも言われています。
まあ確かに、カエサルガリア人と戦い、勝利を得たため、原作時のアッタロス1世と同じ心持だったかもしれませんね。