アペニンの熱い人間ドラマ(ジロ・デ・イタリア)

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第15ステージは、フォルリ~ファエンツァ間となる。
といっても、直線距離ではなく、昨日と同じく、アペニン山脈の中の道が多い。
途中のブドウ畑や、オリーブの木がのどかである。

といっても、気温も暑い中、レースも熱かった?
坂道で、総合2位のディルーカが、総合1位のメンショフを、坂道の上りで振り切ろうとした。
ディルーカはこのような場所が得意らしく、逆にメンショフはそんなに得意ではないらしい。
しかしスパートにもかかわらず、平然とついてくるメンショフ
ディルーカの当てははずれ、結局この日もタイム差を縮めることはできなかった。

この日のステージ優勝は、逃げ切り組みのなかで、後半2名が残った。
2名で協力しながら後続を断ち、最後二人でのガチンコ勝負だったら面白かったのだが、そのうちの一選手が、監督からの指示により、同じチームの総合成績上位の選手をサポートするため、後ろに下がれと言われていた。
最初は無線で話し合っていたのだが、しまいにはチームカーのそばで直接話し合って、その選手は泣く泣く下がった。
しかし、結局、サポートに回る意味がなかったようだ。
監督の采配ミスらしい。
その選手にとっては、せっかくのステージ優勝のチャンスだったのに、みすみす監督のせいで逃してしまった。
そのせいもあってか、もう一人の選手が、一人で向かい風を浴びる状態にもめげず、見事ステージ優勝。

その選手の名はベルタニョッリ。
このレベルのレースでは、うれしい初優勝らしい。
ゴール直後、若い女性が彼に駆け寄ろうとしたが、係員たちに制止させられていた。
たぶん彼の妻か恋人ではないか、とのこと。
写真撮影の邪魔にはなっていたらしいが、それでも駆け寄りたい気持ちもわかる、と解説の方もおっしゃっていた。

(写真はJ SPORTSのHPからです。)