ショパン紀行 あの日ショパンが見た風景

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ショパン紀行
あの日ショパンが見た風景

堀内みさ 文
堀内昭彦 写真
東京書籍
2005年12月14日 第1刷発行

近々、通常の業務とは別に、クラッシック音楽についての突発的な仕事を手伝うことになりました。
といっても、クラッシック音楽についてはまったく詳しくないのです。
というわけで、せめてもの抵抗ということで、いつものとおり、図書館で参考となりそうな本を探しに行きました。
そこで音楽関係の棚で見かけたのが、この本でした。
表紙も、パラパラめくった中身もきれいな装飾で、今回の仕事はショパンについては直接の関係は無いにもかかわらず、すぐに読みたくなりました。

この本では、ショパンが生まれてから亡くなるまで、人生を過ごした場所を、同じように著者およびカメラマンの方も訪ね歩き、関連のある方の話を伺ったりしていました。
美しい風景や建物の写真とともに、いろいろな場所のいろいろな立場の方が、感じは違えども、ショパンとその音楽を大切にしているということがよく理解できます。
ショパンの胸像を抱きしめながら、写真におさまる女性館長。
「あなたにとってショパンとはなんですか」と聞かれ、しばらく考え、うつむきながら「すべて」と答える人、などなど、いろいろな思いを持つ人がいました。
ポーランド人の方にとっては特に、欠くことのできない存在なんだろうなと改めて思わされました。
最後にこの本の中から、ショパンポーランドを離れるときに捧げられた歌の詩を挙げておきます。

ポーランドの土で培われし者よ
君いずこに行こうとも、
願わくば君が才能に誉れもたらさんことを。
君、シュプレー川、テベレ川、セーヌ川の岸辺に住もうとも、
我ら喜ばせし調べ、マズルカを、愛すべきクラコヴィアクを
古き良きポーランドのならわしもて
君が音楽に常に聴かせんことを。