ツールドフランス ガッツポーズなき勝利

ツールドフランスも佳境を迎え、昨日も今日もアルプス越えである。
自転車でえっちらおっちら登っていくのは、いかにも大変そうである。
昨日のコースは、フランス・イタリア国境で、昔ハンニバルが越えた所よりもやや南くらいになるのだと思う。世界大戦時には仏伊の戦場にもなったところらしい。
レース自体も面白いが、風景も素晴らしい。
特に下りは、そのようなアルプスの中を滑走していくのだから、見ているこっちもトランス感を感じるほどである。
しかし、選手にとっては、プロといえども危ない事は危ない。
昨日でも、下りで曲がりきれず、道から転げ落ちてしまった選手もいた。
幸い、崖の勾配が絶壁というほどではなく、まだ余裕があったため、なんとかよじ登る事ができた。
それでも自転車は下に落ちてしまい、取りに行くことはできなかったようだ。それがちょっと未練がましそうだった。

昨日はそんな下りの中でゴールを迎える。
平坦なら駆け引きもやたらあるが、下りが続いていたのでゴール直前まで滑走している感じだった。
その割りに、ゴール直前はやたらくねくねしており、選手も気が抜けなかったようだ。
通常、優勝した選手は、ゴール前でガッツポーズなどで見得を切るのだが、昨日のレースはそれは無かった。
解説者の人は、自称ガッツポーズ評論家とおっしゃっていたが、レースの内容はともかく、最後のそのガッツポーズが無い事には不満そうだった。