リヨンのマッチョマーン♪

リヨンに行く。
リヨン・ペラーシュ駅を降り、FAXで予約したホテルに行くが、手違いで予約されていなかった。仕方なくベルクール広場にあるアンフォルマシオンに行く。そこでホテルを探してもらうが、市内では見つからないとのことだった。紹介してもらったのは、地下鉄で終点まで行き、そこからさらにバスに乗って、という郊外のホテルしかなかった。地図で詳しく説明してもらったものの、不安になる。
気を取り直して、市内観光をはじめる。旧市街に向かって歩き出す。
サン・ジャン大司教教会のそばを通り、山の上の寺院をめざす。急な坂で、汗だくになる。
木々の間から見える教会がまぶしい。
山を登りきり、ノートルダム・ド・フルビエール寺院に着く。展望台の近くにいると、子供たちが「ほら、この双眼鏡だと車や建物が良く見えるよ!」などと騒いでいる。こんなのに相手してると双眼鏡を覗いているうちにポケットから財布を抜き取られそうなので無視する。
寺院を少し降り、ローマ劇場に行く。ちゃんと整備されていて、今でもコンサート等に使用されている。
坂を降り、市中に入り、美術館やオペラ座なども見学する。
夕方になってきたので、ホテルに向かう。地下鉄から、バスターミナルに行き、目的のバスを見つけ乗る。
いきなり坂を登っていく。パリの周りと違い、リヨン周辺は山がちである。バスはアパートや学校などの間をくねくねと行く。
そのうち、最後尾に座っていた女子高生たちが歌を歌いだす。そのフレーズは「マッチョマーン、マッチョマーン、マッチョマッチョマッチョマーン」というものだった。
さらにその後、連れの小さな女の子も「マッチョマッチョ」と繰り返す。みんなノリノリで、何度も何度も繰り返した。
さんざん歌った後、みんなバスを降りていく。あとには静けさのみが残る。
そのうちホテルに近づいたようだったので、ぼくもバスを降りた。
ホテルを見つける。郊外型の車使用のビジネスマン向けの安っぽいホテルだった。入るとお姉ちゃんがなじみらしい男としゃべっている。フロントとバーが同じような場所にあった。
チェックインした後、夕食をホテル内のレストランで食べる。まずビールを飲み、さらに赤ワインも追加する。料理は安っぽいが、一応フルコースである。おなかいっぱいで、気持ちよく酔っ払う。
部屋に戻り、シャワーを浴び、ベットに倒れこむ。慣れない街で1日歩いた疲れが出る。
酔った頭の中で、女の子たちの「マッチョマーン」のフレーズを繰り返しながら、アジアのマッチョマーンは眠りにつくのであった。