マキアヴェッリの「いにしえの書記局」
今はがらんとした雰囲気だが
その昔フィレンツェが都市国家
あるいは首都だった時は
ここにイタリアの小国から
ヴェネチア・ナポリ・ミラノなどのライバル国まで
そして教皇有するローマの情勢
さらにはフランス・スペイン・トルコなどの情報が
集められてそして発信していった
権力が持つ毒素、または
人によっては格好の刺激剤となる
様々な情報が錯綜し
乱世の中で
フィレンツェが生き残る術を
模索していった
今はイタリアの一地方都市の
ささやかな史蹟として
ヴェッキオ宮の中の
派手な他の部屋の喧騒の中
ひっそりと静まりかえる
花の聖母寺に面した
ささやかで穏やかな空間