須賀敦子のフランス①

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須賀敦子のフランス
稲葉由紀子 文
稲葉宏爾 写真
河出書房新社
2003年3月30日 発行

フランス在住のご夫妻による、須賀敦子という作家の、フランスでの足跡をたどった本。
この稲葉ご夫妻は、他の本でもフランスを紹介しているが、さりげなくフランスの美しさを伝えてくださるのには、読者としては本当にありがたい。
この本の中でも、フランス各地の美しい写真と共に、須賀の文章を織り交ぜ、なおかつ稲葉さんが訪問された時のことを記している。
まず最初にはシャルトルが来る。
パリはあえて地味な二番打者として登場する。
そしてロワール、アヴィニオン、リヨンなどでの須賀の足跡をたどっていき、最後はアルザスで終わる。
表紙は麦畑の中のシャルトル大聖堂、そしてサント・オーディール山の修道院が最後を飾る。
淡々とした中に、フランスの美しさを凝縮した、文と写真で一杯であった。