パリからフォンテーヌブローへ

ある年の初夏、天気も悪くなかったので、パリからフォンテーヌブローに行ってみようと思い立つ。
下宿を出て、リヨン駅に向かう。そこまでは当然地下鉄を乗り継ぐ。
リヨン駅で切符を買おうとするが、それらしい窓口では買えないとのこと。
窓口が並んでいる面ではなく、そから曲がったところで買うらしい。
結局、フォンテーヌブローもバンリュー(郊外)扱いのようだ。
今改めて、フランスのガイドブックを見て、リヨン駅の構造を見ているのだが、それがどこだったのかよく分からない。
地下鉄で行った事もあり、東西南北の感覚が狂っているのかもしれない。あるいは別の機会と混同してるのかもしれない。

何とか切符を買い込む。フォンテーヌブローの駅がどんなのかよく分からなかったので往復分買っておく。
というのも、オーベルスールロワーズでは帰り、駅が無人状態で、慣れぬカルトブルーで、標示のところがいたずらされて見にくい、古い機械で切符を買ったことを思い出す。
暗証番号を3回間違えると、そのカードが使えなくなってしまうので必死であった。
たかが切符を買うのに時間を取ってしまい、予定の時刻(前もってインターネットで出発時刻は調べておいた)ぎりぎりになってしまった。
古い列車にあわてて乗り込む。
列車はパリ市内を離れ、イルドフランス郊外の林の間を、抜けていく
車窓の上の木々をかすめながら南へ進む。