南フランス古代文明紀行(ニース②)

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引き続き「南フランス古代文明紀行」より。
ニースの海沿いの旧市街側の丘の上、いわゆるシャトー(城跡公園)に上る。
ここには写真のようなやはり朽ちかけた遺跡があった。
この本の著者によると、
「紀元前にギリシャ人がアクロポリスを造り、その廃墟に紀元後キリスト教寺院が建立されたと考えるべきではないか。」と推測している。
実際、ニース市の案内板にもギリシャ人がアクロポリスや商館を建てたとあるらしい。
その後ローマ人が同じ所に城を築き、更に後世の人たちがノートルダム寺院を建てたんだと著者は見ておられる。
この写真の朽ちかけた遺跡は結局寺院の跡のようだ。
時代が変われども、海沿いの見晴らしのいい丘として、住民の戦略的、あるいは精神的な拠点として重要性が高かったんだろうと思う。
展望台からは「天使の湾」と呼ばれる美しい海岸線も見える。
また少し目を転じれば統一された屋根の色が美しい旧市街も見える。
古代から現代まで、人々の心に強い印象を残させるような場所であったんだろうな、とあらためて著者に同調する気持ちになった。