大西洋の風と波を浴びて(モハーの断崖、他)

ゴールウェイ起点のバスエーランの1日ツアーに参加する。
この日の目玉は、モハーの断崖だ。
まずバスは、Ailweeの洞窟に向かう。山の中腹に、その入り口があるのだ。向かいにはなだらかな台地が広がる。周りは豊かな緑なのだが、その台地の上の方は岩場になっており、灰色の姿を見せていた。
洞窟の中に入っていく。石灰岩がつららのように垂れ下がっている。大きくなって、巨大な朝鮮人参のような形をしたものもあった。
逆に地表からの棒のようになっている石灰岩もあった。この形状には、かなりの時間がかかるらしい。
洞窟の中のコースは整備されているのだが、それでも上からの水滴がかかるところもある。ひんやりとして気持ちよかった。
洞窟を出、そばのみやげ物屋をひやかした後、バスはバレン高原を進んでいく。途中、「巨人のテーブル」と呼ばれるテーブル型の墓石のそばを通る。残念ながらバスからは降りれなかった。遠くから写真を撮る。
またLeamanagh城のそばを通り過ぎる。城といっても四角い形で3階建てくらいの石積みの建物である。4階の部分は朽ちかけている。
バスは大西洋の海岸に出る。海沿いの町Lahinchだ。ここで昼食休憩とのこと。フィレオフィッシュバーガーを食べながら、浜辺を見つめる。泳いでいる人はほとんどおらず、サーフィンをしてる人が少しいた。近くにはさびれた感じのゲームセンターなどもあり、いかにも近くの海水浴場といった感じだ。メインストリートの店も覗き、お土産を探す。このあたりはゴルフ場でも有名らしい。
しばらく湾沿いを通り、モハーの断崖に着く。駐車場から歩いてしばらく、高さ200メートルもの絶壁があった。さすがに壮観である。近くに行くと足がすくむ。
目の前には大西洋が広がり、アラン諸島も良く見える。
海と絶壁の写真をたくさん撮る。後で整理すると、その中で、断崖の前にたたずむ金髪の若い女の子の写真があったが、少し下半身デブだったのであまりさまになってなかった。残念。
オブライエン搭にも登る。崖の上の一番眺望がいいところに、昔の領主が、道楽で建てた物だ。搭自体は小さいが、入場料は取られる。どこからともなく大阪弁のおばちゃんの、不平を言う声が聞こえてくる。さすが大阪人だ。
搭を降り、再び崖のそばで海を見つめる。緑の雑草が風に吹かれている。その中で、黄色いタンポポが、けなげに咲いており、一緒に大西洋からの風にゆれていた。
モハーの断崖を離れ、ゴールウェイに戻る。途中、少しだけDunguaire城の前で止まる。
水鳥の親子がいる湖の中に、小さい島があり、その中にすっくと小さい城がある。この城は、まだいわゆる戦略上の城の形に近い。簡素なやぐらもある。そこにアイルランドの旗が掲げられていた。湖の風を受けて、旗ははたはたはためくばかり、であった。