パリでは4月末から5月はじめにかけて、「Foire de Paris」という催しが行われます。
訳せば「パリ見本市」ということで、いろいろな展示がされます。
住居の内部、庭、旅行、マルチメディア、料理やワインなど、さまざまなコーナーが設けられます。
場所は「Porte de versailles」の近くのパリ展示場で、かなり広い場所と建物があります。
ここでは他に農業見本市や、オートショーなども行われました。
それにしても「ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ」という名前もいいものです。パリ市内ではこのように「ポルト~」という地名の呼称がたくさんあります。もともと後に続く場所に行くルートの城門があったところらしいです。
その中でもやはり「ヴェルサイユ」となると何となく高級感漂い、いかにもフランスに来たぜ、という感じがします。自分がはじめてパリに来た時に泊まったホテルもその近くだったので感慨もひとしおです。
さて、この「Foire de Paris」には展示のほかにも楽しみがあります。
それはジャズの演奏です。三ヶ所くらいでいろんなバンドが入れ替わり立ち代り演奏しているのです。
各バンドの聴衆も違います。午前中、室内のコーナーで演奏していたトリオにはほとんど客がいませんでした。席もほとんどなく、何となく聞きづらかったのを覚えています。
別の場所では、ちゃんと席を用意しているところもあり、座ってのんびり聞けました。女性ボーカルの、いい雰囲気のバンドでたいへん楽しめました。隣に座ったおじいさんが嬉しそうにモゴモゴ語りかけてきましたが、何を言っているのかよくわからず適当にニコニコして相づちを打っていたものです。(日本人らしい・・・)
この催しには何度か行きましたが、一番印象に残ったバンドは6人くらいのFunk Jazzという感じの音を出しているバンドでした。
右端にバンマスらしいギター、その後ろにベース、中央にホーンが3人、その後ろにドラムという構成でした。
みんな普通の白人の男なのですが、一人異彩を放っているのがいました。
ホーンの一人の髪型が赤いトサカなのです。そして顔立ちは女たらしのイタリア人にも見えるし、また一方おしゃれなゲイにも見えました。
そんな連中がジャカジャカパッパラ~やっているので、ほんとにカッコよかったです。ホーンが休んでいる時は、座ってあげて、後ろのドラムがドンシャカ叩いているのをよく見せてあげました。
4月末の夕方、パリは少し寒かったくらいなのですが、演奏の終わるのが、名残惜しかった思い出があります。
この後は、おじさんたちのビッグバンドが準備をしているのを横目で見ながら、夕暮れの中、帰途につきました。
この、「Foire de Paris」、最近ジャズはどうかわかりませんが、展示などはやっていると思いますので、その時期におられる方は見学してみるのもいいかと思います。
www.foiredeparis.fr