シャルルドゴール空港を飛び立ちミラノに向かう。
飛行機は、CDG上空を旋回する。窓から下を見ると、イルドフランスのまだら模様の大地が広がっていた。フランスのゆるやかで、豊かな大地を実感する。
更に南に行くと、今度は緑の合間に湖が広がっていた。白人の客が乗務員に「あれはレマン湖か」と確認していた。
ミラノのマルペンサ空港に着く。入国はさっとパスポートを見せるだけ。まだユーロが流通していない時だったので、空港内で両替を済ませる。リラの0の多さに慣れないといけない。
外でバスを待つ。北部と言えどもやはりイタリア、太陽の光の強度がパリと異なる。緑が濃い。
バスがミラノ中央駅に着く。そのまま歩き、大通りに面した、オフィス街のようなところを通っていき、ホテルに着く。そこで待ってくれていた人と一緒にタクシーに乗り、ドゥオモ(大聖堂)方面に向かう。タクシーの運転手は、やたらにぎやかで、音楽にあわせながら激しく運転している。いかにも典型的なイタリア人らしい。
大聖堂前の広場に着く。人もハトも多い。大聖堂は尖塔が多く、フランスのそれと比べて派手である。
そばのアーケードに入る。天井も高く、豪華な雰囲気がただよう。マクドナルドも入っていたが、周囲との調和がはかられており、見苦しくない。カフェで休む。
ミラノにもトラムがある。しかしストラスブールのように近代的なもので「俺は都市交通を担い、街の環境を良くしているトラム様だぜ」などという自己主張はない。トラムというより、「路面電車」といった方がぴったりする。それはそれでイタリアっぽく味があり、いいものである。
大聖堂からスフォルツェスコ城に向かう。城壁が四角く周りを囲っている。ここに市立美術館があるが、残念ながら入れなかった。
ミラノでは、「最後の晩餐」も残念ながら見ることができなかった。ここではポルディ・ペッツォーリ美術館とブレア絵画館を訪れる。ポルディ~は邸宅の中を歩く。当時のスタイルであった女性の横顔の肖像画を見る。ブレア~の方は、回廊の2階部分に絵画が飾られている。一階は美術学校になっており、入ると若い連中でごったがえしていた。
ミラノを通り過ぎ、ローマに向かう。