ポルトガルの米料理を噛みしめる

ロカ岬を離れ、バスで再び田舎の村々を抜け、シントラ駅前に戻る。
ここから、シントラの街内に歩いて向かう。簡単に行けるだろうと油断していた。
ところが、どこをどう間違えたか知らないが、緑の中に点在する住宅の間のくねくねした道を行くうち、道に迷ってしまった。(毎度の事だ)
途中、同じように道を迷っている白人の若い男とすれ違う。
しばらく行くと、広場のようなところに、アットホームなレストランがあったので中に入る。ちょうど時間も昼過ぎだった。
注文を取りに来た時に、ガイドブックの地図を指差し尋ねる。「ここはどこですか?」
その地図を覗き込んでくる。
もうここは、すでにその地図から外れているとのこと。
ちゃんとした地図を持ってきてくれて、現在地に丁寧に丸をつけて教えてくれた。
昼ごはんを注文する。米の料理で、タコが入っていたように思う。
普通のポルトガルの家庭料理だろうが、味はちょうどチャーハンで、歯ごたえのあるウインナーが具に入っているような感じだった。たいへんおいしく、なおかつ懐かしい日本の味でもあった。ミネラルウォーターと共に食べる。
店に入ったときはそんなに人はいなかったが、食べているうちに、だんだん客が増えてきて、賑やかになった。
食事を終わる。さすがにここでは、レジはまだユーロ化されておらず、電卓でレートを計算した後、手書きでレシートにユーロの金額を書いてくれていた。
感謝の気持ちをこめて、チップを含めて支払う。
オブリガードオブリガードといい、レストランを出る。
今度は道に迷わないように、もらった地図をしっかり見ながら、山上の宮殿を目指す。