炭崎四段、プロ初勝利!

松本博文氏の記事からです。

 

6月11日。大阪・関西将棋会館において、ヒューリック杯第97期棋聖戦一次予選の対局がおこなわれました。結果は以下の通りです。

 

1回戦(10時開始)

島本 亮六段●-○炭﨑俊毅四段

上野裕寿五段○-●柵木幹太四段

2回戦(14時開始)

上野裕寿五段●-○炭﨑俊毅四段

炭﨑四段は井上慶太九段門下で、2025年4月に四段昇段。6月2日に誕生日を迎え、まだ17歳になったばかりで、現役棋士の中では最年少です。

炭﨑四段は島本六段に勝ち、棋士となって初勝利。続いて兄弟子の上野五段にも勝ち、一次予選ベスト4に進みました。

 

エキスパートの補足・見解

デビュー戦では山下数毅三段に敗れた炭﨑四段。2戦目は島本六段と対戦しました。

後手・炭﨑四段の一手損角換わりに対して、先手・島本六段は早繰り銀から、上部に手厚い構えを築きます。対して炭﨑四段はカウンターで角を打ち込み、次第に優位を築いていきました。

最後は島本六段の攻めが切れ、82手で炭﨑四段が勝っています。

上野五段は1回戦、柵木四段に勝ちました。上野五段は22歳。現役中では4番目に若い棋士です。これまでに新人王戦、加古川青流戦で1度ずつ優勝。順位戦ではC級2組を1期で通過して、今年度はC級1組に所属。将来を嘱望されている若手棋士の一人です。

2回戦▲上野-△炭﨑戦。後手・炭﨑四段は1回戦に続いて一手損角換わりを採用しました。上野五段は棒銀に出たあと、炭﨑四段も反撃し、本格的な戦いが始まります。

途中は馬を作った上野五段がペースを握ったようにも見えましたが、炭﨑四段はその馬に対して強く飛をぶつけて交換を迫り、次第にリードしていきます。

上野五段はきわどく玉を逃げ続け、最終盤ではあやしくなったと見られたところもありました。しかし炭﨑四段が逃げ切り、最後は124手で炭﨑四段の勝ちとなりました。

 

何はともあれ、プロ初勝利おめでとうございます!

棋聖戦で、更に勝ち上がってください。