ロシア国境記者
北辺の大地を駆けた日々
那須弘之 著
中西出版 発行
2005年3月16日 第1刷
第1章 町は一瞬にして壊滅した サハリンを襲った巨大地震
1950年代後半のフルシチョフ首相の時代に、ソビエト連邦全土で建設された共同住宅の建設方法
国民は粗製濫造時代の「粗悪な住宅」という軽蔑の意味も込めて、そう呼んでいる。
第2章 最北の地で 吹雪と格闘した駆け出しの時代
第3章 見えない国境線 冷戦のフロントライン
第4章 奇跡の生還 流氷の海 生と死のドラマ
第5章 海峡の向こう側 戦争が終わらない北辺の島
第6章 開かれた国境の扉 動き出した隣人との交流
ミハイル・セルゲービッチ・ゴルバチョフ
ミハイルが「名」、セルゲービッチが「父称」、ゴルバチョフが「姓」
ロシア語には英語のミスターとか、ミスにあたる「敬称」がない。年上の人や尊敬を込めて人の名前を呼ぶときは、名と父称でよびかける。
親しい間柄では、名前だけで呼び合う。
また名前には「愛称形」がある。
第7章 幻の樺太昆布 ロシアに眠る未利用資源
第8章 天空のロシア 急激な市場経済化のしわ寄せ
1974年 日本の航空機が、アジアと欧州を結ぶ「シベリア横断航空路」を飛べるようになる。モスクワを経由するルート
1986年 モスクワを経由しない、欧州直行便が認められ、東京・ロンドン間は12時間で結ばれる。それまではアンカレッジ経由が主流だった。
ロシアは、自国の領土を通過する外国機から、上空通過料を徴収している。
世界的にはカナダや欧州などでは、新たな財源確保のため財源確保のため、早くから導入され、わが国でも2000年から始まった。
第9章 暗闇のウラジオストク 要塞都市の苦悩
NHKウラジオストクの事務所
川越史郎さん
ハバロフスク抑留後、ソ連国籍を取得し、モスクワ放送日本課でも働く。
1990年末から一年間日本へ帰国したが、祖国の変貌ぶりになじめず、ロシアへ帰ろうと考えていた時、NHKのウラジオストク駐在記者の助手として働く。
第10章 辺境のアンテナ 衛星通信技術が支える報道現場
八木アンテナは、日本が世界に誇る大発明
第11章 原潜解体 行き場のない原子炉
第12章 大統領の心臓 飽くなき権力への執着
エリツィン大統領
第13章 大国の遺産 科学技術先進国の光と陰
第14章 心の対話 相互理解への序章
ロシア極東大学
ウラジオストクに本校がある。
ロシア極東地域最大の総合大学
東洋学研究所がその前身で、アジアの言語、地域・文化の研究では百年の歴史がある。