一冊でわかる北欧史

一冊でわかる北欧史 表紙

 

一冊でわかる北欧史
村井誠人・大渓太郎 監修
河出書房新社 発行
2022年9月30日 初版発行

本書では北欧5カ国の歴史を包摂しています。
アイスランドデンマークフィンランドスウェーデンノルウェーの5カ国に加えて、自治が認められている地域として、デンマーク領のグリーンランドとフェーロー諸島、フィンランド領のオーランド諸島も北欧に含まれます。

1 ヴァイキング時代

2 内乱から王国の統一へ

 

3 カルマル連合
1397年に、カルマル城において、スカンディナヴィア三国の有力者が一堂に会し、イーレク・ア・ポンメルンをスカンディナヴィア三国の共通の王として推戴する。
この時をもって、すでに承認されていたノルウェー王(アイスランドを含む)に加え、デンマーク王、スウェーデン王(フィンランドを含む)を兼ねる。
同時に、三国は永遠に同一の王を戴き、戦争が起こった場合、互いに助け合う、しかし各国は各々の法で統治され、あくまで独立した王国であると定められた。
会議が行われた地名からカルマル連合と呼ばれる。p102
1523年、スウェーデンが独立したことから、カルマル連合は崩壊した。p111

 

4 バルト海の覇権をめぐって
バルト海帝国
スウェーデンのカール10世の在位中、ポーランドデンマークを相手にほぼ同時に戦争状態になるが、そのいずれにも勝利し、1660年に新たな領土を獲得する。この頃から18世紀初頭まで、最盛期にはバルト海をほぼ包みこむようにスウェーデンの領土が形成されたことから、20世紀以降の歴史家はこの支配圏を「バルト海帝国」と通称している。
その形態はスウェーデン王国を本国とし、その周囲に現地貴族の特権と支配的地位を温存した新領地がつき従う“複合国家”p140-142

5 国民国家の形成

6 中立への模索

7 第二次世界大戦

 

8 国際社会のパイオニア
北欧会議
さまざまな問題に対して、北欧各国が協力し合う場として1953年に発足。
フィンランドだけはソ連との関係を考慮して、1955年まで参加を見合せていた。
1970年代以降は、デンマーク領のフェーロー諸島とグリーンランドフィンランド領オーランド諸島の各自治領の代表にも参加資格が与えられている。
議題は外交と安全保障を除く、社会、経済、文化、交通・通信、法律の諸問題p280-281