コンピエーニュ城庭園中央からの眺め

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庭園中央から見たコンピエーニュ城

 

コンピエーニュ城の庭園の真ん中辺りまで、たどり着きます。
木々の間に、翼を伸ばした、白くて平べったいコンピエーニュ城の姿が見えます。

 

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コンピエーニュ城庭園からのボーモン散歩道

城の反対側に目を転じます。
門のような場所の向こうには、まずDemi-luneと呼ばれる半月型の場所があります。
辞書には半月堡という訳が載っていました。これは築城用語のひとつで、日本では五稜郭に見られる三角形状の出塁のことを表します。
コンピエーニュ城の場合、防御的役割はほとんどありません。それより庭園のデザイン的なものかもしれません。門のところを起点に放射状にルートが造られています。
その中心、真っ直ぐに伸びている道はallée des Beaux-Monts、ボーモン散歩道と呼ばれています。
画像では先は白く霞んでいます。
5キロほどの長さで、突き当たり付近には展望台があるそうです。
こんな散歩道をのんびり歩いて、展望台にたどり着き、そこからの眺めも楽しむ、という優雅な時間を過ごしたいものですね。

 

 

アルザス欧州自治体(CeA)議長選挙と常任委員会担当者

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アルザス欧州自治体(CeA)内の7地域

 

アルザス欧州自治体議会の選挙後、初召集された議会での議長選挙と、常任委員会の担当副議長についてのHPの記事を訳してみました。
訳だけでなく、お名前などの固有名詞の日本語表記も怪しいものが多いですが(笑)ご了承願います。

就任会議:選挙結果
Séance d'installation : résultat de l'élection

2021年7月1日のコルマールでの就任会議中に、アルザスの80人の議員の投票を受けて、アルザス欧州自治体の議長に選出されたのはフレデリック・ビエリー氏です。
C'est M. Frédéric Bierry qui a été élu président de la Collectivité européenne d'Alsace suite au vote des 80 Conseillers d'Alsace lors de la séance d'installation du 1er juillet 2021 à Colmar.

投票結果
80人の投票者
フレデリック・ビエリー 75票
ルディヴィーヌ・キンタレ 4票
白票 1票
第1回投票で、フレデリック・ビエリーは75票(絶対多数:41)を獲得したため、アルザス欧州自治体の議長になりました。

Résultat du dépouillement
80 votants
75 bulletins Frédéric Bierry
4 bulletins Ludivine Quintallet
1 bulletin blanc
Au premier tour de l'élection, Frédéric Bierry remporte 75 suffrages (minimum nécessaire : 41) et devient donc le Président de la Collectivité européenne d'Alsace.

(ルディヴィーヌさんはEELV(欧州エコロジー緑の党)在籍です。彼女に投票したのは、会派数から判断して、緑の党社会党の議員ではないかと推測されます。あと白票はおそらく共産党の議員ではないかと思われます。どちらもあくまでも推測です)

常任委員会の構成
選出されたすべての議員は常任委員会のメンバーです

Composition de la Commission Permanente
l'ensemble des élus sont membres de la Commission Permanente

15人が副議長となります

15 sièges sont donnés à la vice-présidence :

中央アルザス地域と地域格差是正を担当するピエール・ビル
Pierre Bihl en charge du territoire Centre Alsace et de l'équité territoriale

アルザスの公共サービスと住民連携公共活動の変革を担当するイザベル・ドリンジャー
Isabelle Dollinger en charge du service public alsacien et de la transformation de l'action publique en lien avec les habitants

アルザスのサン・ルイ=ズントガウ=トゥール=ドレ地域を担当するニコラ・ジャンダー
Nicolas Jander en charge du territoire Sud Alsace Saint Louis-Sundgau-Thur-Doller

経済、観光、農業、雇用、エネルギーと気候変動を担当するカトリーヌ・グラフ=エカール
Catherine Graef-Eckert en charge des dynamiques économiques, touristiques, agricoles, de l'emploi et de la transition énergétique et climatique

コルマール地域担当のエリック・ストローマン
Eric Straumann en charge de la région de Colmar

効率化と財政緊縮担当のララ・ミリヨン
Lara Million en charge de l'efficacité et de la sobriété financière
(可愛いお名前の議員さんですね(笑))

ネットワークと流動性を担当するジャン=フィリップ・モーラ
Jean-Philippe Maurer en charge des réseaux et mobilités

連帯、住居、貧困との闘いを担当するファティマ・ジャン
Fatima Jenn en charge de la solidarité, de l'habitat et de la lutte contre la pauvreté

ストラスブールのユーロメトロポール地域担当のジャン=ルイ・オルレ
Jean-Louis Hoerlé en charge du territoire de l'Eurométropole de Strasbourg

アルザス遺産と威光担当のパスカル・シュミディガー
Pascale Schmidiger en charge du patrimoine et du rayonnement alsacien

ミュルーズ都市圏担当のマルク・ムンク
Marc Munck en charge de l'agglomération de Mulhouse

西アルザスサベルヌ-モルサイム地域担当のミシェル・エスリマン
Michèle Eschlimann en charge du territoire Ouest Alsace Saverne-Molsheim

若者、スポーツ、教育的成功と二言語併用を担当するニコラ・マット
Nicolas Matt en charge de la jeunesse, du sport, de la réussite éducative et du bilinguisme

高齢者や障害者の健康と達成担当のカリーヌ・パグリアルロ
Karine Pagliarulo en charge de la santé et de l'accompagnement des personnes âgées et des personnes handicapées

アルザスアグノー-ウィッスンブルグ地域担当のアンドレ・エルブ
André Erbs en charge du territoire Nord Alsace Haguenau-Wissembourg

アルザス欧州自治体内の地域については、添付の表がわかりやすくて、たいへん参考になりました)

フランス地域圏(州)議会選挙、最終結果と前回との比較

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2015年のフランス地域圏(州)議会選挙の勢力図

 

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2021年のフランス地域圏(州)議会選挙の勢力図

 

上は2015年のフランス地域圏(州)議会選挙の勢力図で、下は今回の勢力図です。
右派と左派の配置は同じです。
コルシカは地域政党が勝利しています。
備忘録として、今回の結果をまとめた記事を貼りつけておきます。


【パリ時事】フランスで27日に行われた広域地方自治体「地域圏」議会選(比例代表、2回投票制)決選投票で、マクロン大統領の国政与党「共和国前進」と、ルペン党首が率いる極右政党「国民連合(RN)」は、いずれの地域圏でも第1党の座を獲得できなかった。

 仏メディアは、マクロン氏とルペン氏の対決が予想される来年の大統領選の構図が変わる可能性があると報じている。

 今回の選挙は、これまで人種差別的なイメージにより根強かった極右政党に対する国民の嫌悪感が、ルペン氏の穏健化戦略でどこまで解消されたかを測る指標として注目を集めていた。

 第1回投票では、マルセイユ市を含む南仏の地域圏でRNが首位に立った。だが、決選投票では国政野党共和党が反極右票を集め、RNに約15ポイントの差をつけて第1党の座を奪取。ルペン氏の穏健化戦略は不発に終わった。

 共和国前進は、決選投票に進んだいずれの地域圏でも首位の党に大差をつけられ、惨敗した。マクロン氏再選へ向けた票の掘り起こしを狙ったが、地方での支持基盤の弱さが改めて浮き彫りとなった。

 一方、共和党を中心とした右派グループが最多の7地域圏で首位に。野党社会党などの左派グループも5地域圏を掌握した。

 北部オードフランス地域圏では、すでに大統領選出馬を表明している元共和党所属のベルトラン氏を筆頭とする右派グループが、50%以上の得票率でトップに立った。ベルトラン氏は支持者らに向けた演説で「この結果は、全てのフランス国民に会いに行くための力を私に与えてくれる」と強調。大統領選出馬への決意を改めて示した。

 28日付の仏紙フィガロは「国の主要な政治勢力という右派系の地位が強化され、マクロン、ルペン両氏の一騎打ちにはならない可能性がある」と指摘し、来年の大統領選の行方を予想した。

 海外県を除く本土の13地域圏は複数の県を束ね、国に次ぐ権限を持つ。20日の第1回投票で10%以上の票を獲得した党が決選投票に進出した。


今回の結果を受けて、第3の有力な大統領候補が出てくるのか気になるところです。

 

アルザス欧州自治体(CeA)議会選挙の最終結果

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改選前のアルザス欧州自治体議会勢力図

 

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改選後のアルザス欧州自治体議会勢力図

 

アルザス欧州自治体議会の、改選前(上)と改選後(下)の勢力図を比較します。
改選後の方が、少し多色になっていますね。
各派の議席数及び、主要な点をフランスアンフォの記事より抜き出しておきます。

共和党(LR):42議席、つまり絶対過半数
Les Républicains (LR) : 42 sièges soit la majorité absolue

右派諸派(DVD):21議席
Divers droite (DVD) : 21 sièges

行動する:1議席(画像処理の右派諸派
Agir : 1 siège (DVD sur l'infographie)
(infographieというのがよくわかりませんが、はっきりした右派でなく、推定とか不明確という意味でしょうか?)

中道諸派(DVC):2議席
Divers centre (DVC) : 2 sièges

独立民主連合(UDI):3議席(情報に関する中道諸派
Union des démocrates indépendants (UDI) : 3 sièges (DVC sur info)
(ここのinfoも、推定の中道という意味でしょうか?)

共和国前進(LREM):2議席
La République en marche (LREM) : 2 sièges

民主運動(Modem):1議席
Mouvement démocrate (Modem) : 1 siège

社会党:2議席
Parti socialiste (PS) : 2 sièges

環境諸派:3議席
Divers écolo (DVE) : 3 sièges

欧州エコロジー緑の党:2議席
Europe Écologie Les Verts (EELV) : 2 sièges

フランス共産党(PCF):1議席
Parti communiste français (PCF) : 1 siège

6月20日と27日の県選挙では、新しいアルザス欧州自治体(CEA)が右派に固定されたままになります。社会主義者議席を失い、環境保護論者はいくらか(しかし期待よりも少ない)獲得し、大統領の政党は最低限必要な物を残し、右派と中道は過半数のままです。

Les élections départementales des 20 et 27 juin laissent la nouvelle Collectivité européenne d'Alsace (CEA) ancrée à droite. Les socialistes perdent des sièges, les écologistes en gagnent (mais moins qu'espéré), le parti présidentiel sauve les meubles, la droite et le centre restent majoritaires.

右派が半円形会議場を支配する
La droite domine l'hémicycle

環境保護論者は(小さな)突破口を開く
Les écologistes réalisent une (petite) percée

敗退した社会主義者自治主義者
Les socialistes et autonomistes en déroute

大統領与党の乏しい結果
Les résultats chiches de la majorité présidentielle

極右の失望した見込み
Les espoirs déçus de l'extrême-droite

アルザス欧州自治体で共産主義者が当選:1945年以来初めて
Une élue communiste fait son entrée à la Collectivité européenne d'Alsace : une première depuis 1945

 

フランス地域圏(州)議会選挙などでの棄権率

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フランスにおける選挙の棄権率の推移

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今回の地域圏(州)議会選挙(第1回投票)における各地域圏での棄権率
最初の表は、今までのフランスの選挙(EU、大統領、地域圏(州)、県、市町村の棄権率です。今回の地域圏での棄権率がいかに多いかわかります。
二番目の表は今回の各地域圏での棄権率です。アルザス欧州自治体を含み、なにかと揉めているグランテスト地域圏がトップになってしまっています。
フランス地域圏第2回投票に関する記事を貼っておきます。
第2回投票も、棄権率との闘いになってしまいそうです。



【パリ時事】フランスで27日、来年の大統領選の前哨戦と位置付けられる「地域圏」議会選(比例代表、2回投票制)の決選投票が行われる。

極右政党「国民連合(RN)」が地域圏で初めて第1党の座を獲得するかどうかが注目されている。一方、マクロン大統領の与党「共和国前進」は他党に大きく引き離され苦戦している。

 20日に行われた第1回投票では、右派野党の共和党が得票率約28%で首位に立ち、左派野党の社会党も善戦。事前の世論調査で躍進が予想されていたRNは約19%と伸び悩み、共和国前進は約11%と惨敗を喫した。

 第1回の投票率は約33%と過去最低を記録。調査会社IFOPが24日に発表した調査結果によれば、27日に投票すると答えたのは36%にとどまった。他の世論調査でも、共和党社会党の既存二大政党の支持者は投票への意欲が強く、共和国前進やRN支持者は相対的に低い傾向がある。

 地域圏は、複数の県を束ね国に次ぐ権限を持つ広域地方自治体。選挙結果は国政に直接影響しないものの、人種差別的なイメージが強いRNに対する国民の嫌悪感が、ソフト路線への転向を進めるルペン党首の「脱悪魔化」戦略によって、どこまで解消されたかを測る指標として注目されている。

 第1回投票でRNはマルセイユ市を含む南部の地域圏で首位に立ったものの、2位の共和党との差はわずか。決選投票で反極右票が共和党に集まれば、逆転される可能性がある。ルペン氏は24日、ツイッターに投稿した動画で「皆さんには国が必要とする政権交代の一歩を築く力がある」と述べ、決選投票での支持を呼び掛けた。 

 

コンピエーニュ城庭園の空堀

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コンピエーニュ城庭園の空堀

 

コンピエーニュ城の庭園周辺の空堀を写真に撮っていました。
空堀を中心にして、両側に連なる並木に、一種の美を感じたからかもしれません。
遠近法の消失点が、空堀の先になっています。
この空堀について詳しいことはよくわかりません。
コンピエーニュの場合、城といっても、要塞的なものではなく、城館というか宮殿という建物なので、堀自体は特に必要ありません。
それでも大切な場所なので、空堀でも一応あった方が、侵入されにくくなるため、それなりの効用はあるのでしょう。
夜間にヤカラが庭園に乱入して、ばか騒ぎされるのも困ります。
威厳を保ちながら、今もコンピエーニュの庭園をさりげなく守っている空堀なのでした。
 

フランス地域圏(州)議会選挙、マクロン与党が惨敗

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地域圏(州)議会選挙の投票に臨むマクロン大統領とブリジット夫人

(トリコロールの投票所とは凝っていますね。
ブリジット夫人も黒いスーツがよく似合っておられます。
スリムな体型を維持しておられるのも流石ですね。
さて、フランス地域圏(州)議会の第1回投票の結果は…)

 フランスで20日、地域圏議会選挙(1回目投票)が投開票され、マクロン大統領の与党「共和国前進」が仏メディアの開票予測によると得票率が1割にとどまる惨敗を喫した。海外領土をのぞく13の地域圏すべてで首位を他党に譲っており、来年4月の大統領選に向けて課題を残した。

 投票率は過去最低の33%前後にとどまる見通しだ。決選投票は27日で、1回目投票で10%以上の得票率を得た党で争う。

 フランスの地域圏は複数の県から構成される自治体で、公共交通や高校運営などの権限を担い、選挙は比例名簿式で行われる。

 内務省の暫定開票結果では13地域圏のうち、共和党中道右派)などが推す候補者リストが6地域圏で、社会党中道左派)などが推す候補者リストが5地域圏で、トップに立った。ルペン氏率いる右翼国民連合は1カ所で首位に立つにとどまった。コルシカ島では地域政党がリードしている。

 全国での得票率見通しは共和党が29%、国民連合が19%。共和国前進は、社会党(16%)、緑の党(13%)に次ぐ5番目(10%)だった。

 事前の世論調査では国民連合が5地域圏で首位に立つとの予測もあったが、地域に地盤を持つ旧2大政党の共和党社会党が健闘した。(パリ=疋田多揚)

(投票率の低さが共和党社会党という老舗の党に幸いしたということでしょうか。大統領選とはシステムが違うとはいえ、マクロン大統領の党が5位とはさすがに情けないです)